今週の香港市場は買い先行後に高値圏でのもみ合いか。中国人民銀行(中央銀行)が2月28日に銀行の貸出と預金の基準金利引き下げを発表(3月1日から実施)。週初はこれを好感した買いが優勢となるだろう。14年11月の利下げ、今年2月の預金準備率引き下げに続く金融緩和は市場で素直に好感されそうだ。保険や証券、不動産、借入金の多い企業などへの物色が予想される。ハンセン指数は14年9月4日に付けた高値25,362pt前後までの上昇が見込まれる。一方、今週5日から全人代が開幕するが、政府活動報告や15年の成長率目標を見極めようとする動きも目立ちそうだ。2日にTCL多媒体(01070)、3日にチャイナ・ユニコム(00762)、5日に香港証券取引所(00388)などが決算発表予定。
今週の中国市場で上海総合指数は、1月に付けた高値水準の3,400pt前後を窺う展開か。週初は利下げを好感して高寄りスタートとなりそう。1月に抜けきれなかった水準を上回った場合、一時的に上昇が加速する公算が大きい。同指数は深セン主要株価指数と比較した出遅れ感も目立っており、水準訂正の値動きが予想される。全人代を前に政策期待も高まりそうだ。
(檜和田)
中国の利下げを受け証券と保険株に注目
中国の追加利下げを受け、前回の利下げ時(14年11月)に大きく上昇した中信証券(06030)や中国銀河証券(06881)、中国平安保険(02318)、中国人寿保険(02628)など証券や保険株の動向に注目したい。また、万科企業(02202)など不動産セクターへの波及効果も期待できよう。
(奥山)