今週の香港市場でハンセン指数は年初来高値圏で方向感を探る動きか。週初は不動産市況の改善期待が相場を押し上げる可能性が高い。中国国家統計局が昨日発表した中国の14年12月の全国主要70都市新築住宅価格は下落幅が縮小。香港の住宅価格変動先行指標「中原城市領先指数(CCL:97年7月第一週を100として算出)」は133.64ptで過去最高を記録した。一方、20日の中国14年4Q国内総生産(GDP)などの経済統計発表、22日の欧州中央銀行(ECB)理事会、23日のHSBCの中国1月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値発表などを織り込む動きとなろう。
今週の中国市場で上海総合指数はリーマンショック後の高値3,471pt(09年8月4日終値)回復を目指す値動きか。前週末の米株の反発や原油や金相場の上昇が安心感を誘いそうで、買いが先行しよう。16日に伝わった総額約531億元の鉄道プロジェクト認可や、中国への入境者に対する一定限以上の購入商品に対しての増値税(付加価値税)還付に関する報道が関連銘柄の刺激材料となりそうだ。20日発表予定の経済統計が波乱を招きそうだが、追加金融緩和策への期待感から下値は限られるだろう。
(檜和田)
卓悦や安東油田服務が減益見通し
上場企業の14年12月期のネガティブな業績見通しが目立つ。化粧品小売りの卓悦控股(00653)は香港のデモ騒動の影響を受け、前年比約10〜20%の減益見通しを発表。安東油田服務(03337)は同140%超減益見通し、中国糧油控股(00606)は約7.65億元の赤字計上見通しをそれぞれ発表した。
(奥山)