16日の香港市場でハンセン指数は、昨年9月中旬以来の高値圏での推移となろう。昨日は中国人民銀行(中央銀行)による預金と融資の算出方法変更観測や年金保険制度改革への期待から金融株が買われて相場を押し上げた。同指数が昨年11月の戻り高値を上回り、同9月中旬以来約4カ月ぶりの水準を回復したことで、先高観が意識される可能性が高い。米株安や週末要因、来週20日発表予定の中国の経済統計などを控えて見送り気分も強まりそうだが、中国市場が昨日に続いて堅調推移となれば好材料として捉えられよう。本日は香港のキッチン用品メーカーである科勁国際(06822)が上場予定だ。
16日の中国市場で上海総合指数は3,300pt台で推移か。米株安や原油安は見送り材料も、昨日の大幅反発で相場の底堅さが確認されたため、改めて先高期待が意識される可能性が高い。昨年12月の人民元建て新規融資の伸びや中国西部地域のインフラ整備計画報道が、引き続き相場の後押し材料となりそう。
(檜和田)
原発関連株に注目
原子力発電関連株の動向に注目したい。中国の習近平・国家主席が15日、原発産業の60周年に当たり、原発の平和的利用やコア競争力の向上を強調した。関連株は中国広核電力(01816)や、設備の上海電気(02727)、東方電気(01072)など。このほか、メキシコの高速鉄道の再入札が行われるとの報道を受け、中国鉄建(01186)に思惑買いが入る可能性もある。
(奥山)