本日の香港市場は高値圏でのもみ合いか。中国人民銀行(中央銀行)による追加利上げ発表を受け、利益確定売りが先行しようが、売り一巡後は戻りを試す値動きとなろう。
中国人民銀行は5日、貸出と預金の基準金利をそれぞれ6日付で0.25%引き上げると発表。利上げは今年に入って2度目、昨年10月以降では4度目となる。もっとも、1.15日発表予定の中国の3月の消費者物価指数(CPI)上昇率が5%を超えるとの予想が事前に広まっていたこと、2.足元ハンセン指数の4営業日続伸――などを考慮すると、金融引き締めシナリオは相当程度市場に織り込まれていたと推測される。
ハンセン指数は23,800〜24,400pt前後のレンジで推移か。3月の戻り高値23,810pt(3/9終値)と年初来高値24,419pt(1/19終値)が支持・抵抗レベルになろう。エアラインをはじめとした人民元高恩恵銘柄や好業績・大幅無償予定銘柄などに注目が集まりそう。このほか、5日付の現地メディアで、今週末にも上海ディズニーランドの起工式が行われると報じられたことを受け、消費・小売なども物色対象か。中国市場では不動産や輸送関連なども。
中国市場は小じっかりか。上海総合指数は2,930〜2,980pt前後のレンジを予想。利上げが利益確定売りの材料となろうが、売り一巡後は落ち着きを取り戻すだろう。利上げは経済成長に対する中国政府の強い自信の表れとも捉えられそう。
(檜和田)