本日の香港市場は軟調スタートか。昨日の米国株は続落。リビアで反体制派と政権側の武力衝突激化と伝わり、原油先物相場が約2年5カ月ぶりの水準まで上昇。米個人消費に与える影響が懸念された。金価格は過去最高値を更新した。ADRは主力銘柄が反落しており、本日はその流れを引き継いだ値動きとなりそうだ。国内要因では引き続き全人代が最大の材料となる。要人発言に一喜一憂する展開か。
セクター別では産金株や石油関連、原油高を受けて代替エネルギー関連などの優位な展開を想定。また、低価格住宅の供給に絡んだ住宅・セメント関連、今年上期のコークス先物上場観測浮上により石炭株が物色される公算も。医薬品価格の一部引き下げ報道を受けて医薬品関連は上値の重い値動きか。
ハンセン指数は先週の安値である3/2終値23,048ptを下値として落ち着きどころを探る展開となろう。もっとも、好業績やテーマに沿った物色は続いており、「森より木」を見る投資スタンスが求められよう。
中国市場は神経質な値動きか。上海総合指数は3,000pt手前での往来相場を予想。昨日は全人代で成長持続に向けた方針が示されたことを好感し、一時、節目の3,000pt台に乗せる場面もあった。序盤は海外の流れを引き継いだ展開と思われるが、利益確定売り一巡後は落ち着きどころを探る動きを想定する。
(檜和田)