本日の香港市場は続伸か。米国株の大幅続伸の流れを引き継ぎ、買い優勢のスタートを予想。ADRの堅調も追い風か。しかし、週末を控え終盤にかけては見送り気分が強まりそう。
昨日の米株式相場では、2月のISM非製造業景況感指数が6カ月連続で上昇したことが景気回復期待につながり、株式市場に資金が流入した。原油の供給懸念沈静化に対する期待感も香港市場にはプラス要因となる。リビアに対して周辺国が仲裁に乗り出したと報道され、原油や金価格が反落。リスクマネーの株式相場への還流が期待される。香港政府統計局が昨日発表した1月小売売上高(速報値)が376億香港ドル(前年同月比+28.2%、実質ベースは同+23.6%)と大幅に伸張したこともポジティブ要因か。
ハンセン指数は続伸が予想される。昨日は上昇も、終盤に値を消す動きとなった。本日は、昨日の取引時間中高値23,329ptや1日終値23,396ptを奪回できるか否かが今後のトレンドを占う上での重要なポイントと考える。セクターでは消費拡大期待から小売、人民元のジリ高基調を受けて元高メリット享受が予想される航空、金融、不動産などに注目か。もっとも、今晩米国で発表が予定されている雇用統計や、あす開幕する全人代を控え、終盤にかけては伸び悩む展開となりそうだ。
中国市場は保ち合いか。上海総合指数は海外株高を好感して買い先行も、引けにかけて利益確定売りが優勢となろう。
(檜和田)