本日の香港市場は高値圏でもみ合いか。昨日の米株安と原油高など外部要因が相場の重しとなる。1日のWTI原油先物相場は供給不安を背景に1バレル=99.63ドルで取引終了。ADRは堅調ながらも、HSBCや中国アルミなど指数ウエートの高い銘柄が反落したため、市場への反応はややネガティブか。一方、昨日発表された2月の中国PMIは低下。2月の中国CPI上昇率が1月(+4.9%)を下回る見通しも浮上。インフレ懸念後退が好感されそうだ。利益確定売りが一巡すると相場は落ち着きを取り戻すだろう。
本日のハンセン指数は23,300〜23,600pt前後のレンジを想定。引き続き、2/18の戻り高値23,595ptを意識した値動きか。反面、2月上旬以来、約1カ月ぶりに上回った25日線(1日:23,312pt)が下値として意識されそう。本日は主な経済指標の発表も予定されていないため、企業の業績開示が材料となる。ハンセン構成銘柄の電能実業(00006)と香港証券取引所(00388)が決算発表を予定。
中国市場は堅調な地合いが継続しそう。上海総合指数は、昨年12月戻り高値と2月戻り高値の水準である2,920〜2,930pt抜けの公算大。中国では今週末から開催の全人代で第12次五カ年計画(2011〜15年)が採択される予定。注力分野とされる環境、新エネルギー、新エネルギー車、新素材などの7産業に関連する銘柄の動向を抑えておく必要がありそう。
(檜和田)