香港市場は売り優勢か。22日の海外株式相場はリビア情勢の緊迫化を受け、世界同時株安となった。ADRはほぼ全面安の展開。投資家のリスク回避に伴う資金流出により、ハンセン指数は売り優勢となりそうだ。一方、エネルギー株が指数の下支えとなるか注目される。原油の供給不安を受けてNY原油先物相場は上昇し、約2年4カ月ぶりの高値を付けた。
セクターでは、金鉱株が物色されそう。質への逃避を背景とし、NY金先物相場は1オンス当たり1,400ドルを突破した。関連銘柄としては、瑞金砿業(00246)、招金鉱業(01818)、紫金鉱業(02899)、霊宝黄金(03330)など。香港の経済指標は10年通年と10年10〜12月期のGDPが発表予定。
中国市場は売り優勢か。昨日、国務院は中央企業(中央政府直轄の国有企業)の10年通年純利益が8,490億元と、5年間で約1.8倍に膨らんだと発表したが、相場への影響は限定的か。市場では預金準備率の引き上げなどを受け、資金需給が逼迫している。中国短期金融市場で指標となる7日物レポ金利が6%台で高止まりしており、株式市場への資金流入が細ることが懸念される。
(星)