中国人民銀行(中央銀行)は14日、市中銀行の預金準備率を20日付で50ベーシスポイント(bp)引き上げると発表した。中国政府が今年の最優先課題としているインフレ抑制に向け、強い姿勢を示す形となった。現地では中国の銀行の新規融資は1月1〜7日に5,000億元超が実行されたと報道されていた。足元の融資増加が中国人民銀行のインフレ懸念を強めたと思われる。また、20日に予定されている経済指標の発表前というタイミングから、指標が強い内容になるとの見方もできそうだ。
今週は重要な経済指標の発表を控え、発表まで様子見ムードが広がりそう。20日に12月消費者物価指数(CPI)、10〜12月GDP成長率などが発表予定。CPIの市場予想は前年同月比4.6%上昇と、11月の同5.1%上昇から伸び率の低下が予想されている。インフレ改善の兆候が確認されれば、市場に安心感が広がろう。また、10〜12月GDP成長率の市場予想は9.4%。中国経済の力強さが示されれば、海外からの資金流入期待も高まろう。欧州財政不安が和らいでいることや米景気回復への期待感から、海外投資家の買いが相場を下支えするとみられる。
(星)