今週の香港市場は上値の重い展開か。欧米の金融緩和スタンスが継続していることや、世界景気の緩やかな回復を背景とした資金流入期待は根強い。ただ、海外投資家の年末休暇入りで市場参加者が減少することから、市場エネルギーの低下が予想される。ハンセン指数は調整トレンドのなか、22,000〜23,000ptで推移しそう。経済指標の発表は21日に香港の11月消費者物価指数(CPI)のみと、重要な経済イベントも少ない。引き続き、好業績銘柄などへの個別物色が中心となりそう。
今週の新規株式公開(IPO)予定は、本日が百富環球科技(00327)、23日に亨キン科技(01085)、中聯重科(01157)など。
中国市場は上値の重い展開か。上海総合指数は2,900ptを挟んだ値動きとなりそう。市場では年内に利上げが行われるとの見方が根強い。反面、食品価格の上昇を主因とするCPI上昇率の伸びは11月がピークとなった可能性も指摘されている。先週、商務部は大・中都市で野菜の卸売価格が5週連続で下落し、下落率は17.4%に達したと発表。利上げを巡っての思惑も交錯しており、市場は模様眺めの展開となりそうだ。
(星)