今週の香港市場は神経質な展開か。ハンセン指数は23,000pt台で膠着感の強い値動きになりそう。引き続き、中国政府による金融引き締めへの警戒感が上値を抑えるとみられる。反面、世界的な景気回復期待に加え、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が6,000億米ドルの国債購入計画の規模を拡大する可能性を否定していないことから、流動性の一段の供給期待は下支え材料か。先週末、NY金先物相場は史上最高値を更新、NY原油先物相場は2年2カ月ぶりの高値を付けるなど国際商品相場が騰勢を強めており、資源関連株が指数を押し上げるとみられる。
中国では、9日に11月の自動車販売台数、10日に11月の全国70都市不動産販売価格、輸出入(貿易収支)が発表予定。自動車販売は政策期限切れに伴う駆け込み需要が注目されてきそうだ。
今週の中国市場は神経質な展開か。上海総合指数は2,800pt台で推移しそう。先週、中国共産党は金融政策の基本方針を2008年秋以降の「適度に緩和的」から中立に近い「穏健」に変えることを決めた。今週末に中央経済工作会議が開かれる予定で、金融政策の見極めムードから手控え感が強くなりそうだ。
(星)