香港市場は続伸か。前日の米株式相場は上昇。欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁が市中銀行への無制限の流動性供給を2011年1〜3月(第1四半期)いっぱい継続すると表明したことや、全米不動産業者協会(NAR)が発表した10月の中古住宅販売成約指数が前月比10.4%上昇と、伸び率が2001年の同データの記録開始以降で最大となったことなどが好感された。これを受けてADRは総じて堅調だったことから、ハンセン指数は買い先行でスタートしそうだ。NY原油先物相場が2008年10月8日以来の高値を更新したことを受け、エネルギー株が指数を押し上げそうだ。同指数は香港現地で売り買いの指標として用いられる50日移動平均(2日終値時点で23,423pt)を回復している。
欧米の経済指標の改善から海外の景気回復への期待も強まっており、海運・港湾関連が注目を集めそう。招商局国際(00144)、東方海外(00316)、中遠太平洋(01199)などが代表的な銘柄だ。
中国市場は続伸か。外部環境の改善で市場心理が好転する一方、インフレ抑制策への警戒感や中央経済工作会議を前にした手控え感から、上値を追う動きは限られよう。
(星)