好調な企業業績と利下げ期待の再燃が相場の下支えに
5/13~17の米国株式市場は、底堅い展開を想定。好調な企業業績と利下げ期待の再燃が相場を支えると見る。
FRBは5/1まで開いたFOMCで政策金利の据え置きを決め、パウエルFRB議長は記者会見で利上げについて、可能性は低いとの見解を示した。また、5/3発表の4月の米雇用統計では、賃金インフレが落ち着きつつあることが確認され、株安を招いていた再利上げの不安が払拭されたことが投資家をリスクオンに傾けているようだ。
5月の第3週は、5/15に発表予定の4月CPIに注目が集まると見る。インフレ沈静の期待感が出てきたなか、その見方を裏切るような結果となると再び利下げ期待の後退に繋がるだろう。また利下げ期待をけん制するようなFRB高官の発言が出てくることも考えられ、その発言内容でも相場は左右されそうだ。
S&P500構成銘柄の内397社が決算発表を終え、77%の企業が市場の利益予想(LSEG集計、5/3時点)を上回った。S&P500の24年1Qの増益率予想は前年比10.2%増益(同、エネルギーを除く)と、4/5時点の前年比7.9%増益から上方修正された。コミュニケーション・サービスセクターが特に好調で、セクター内の個別銘柄では、初の配当を実施すると発表したアルファベット クラスA(GOOGL)や4四半期連続で増収増益となったメタ プラットフォームズ クラスA(META)に注目したい。
(5/8記 投資情報部 岩井)