ジャクソンホール会議前に調整進めば戻り試すか
8/29~9/2の米国株式市場はジャクソンホール会議前に株価の調整が進んだ場合、戻りを試す展開を想定する。
足もと米国株式市場ではジャクソンホール会議(8/25~8/27)で利上げペース鈍化期待を打ち消すような講演が行われるとの懸念が高まっている。FFレート先物は9月のFOMCでの75bpの利上げを約5割程度(8/24データ取得時点)織り込んだ状況となっている。ただ、FFレートの上限が名目中立金利の2.5%に到達したことや7月のCPIでインフレにピークアウトの兆しが見え始めたこと、FOMC議事録の内容はタカ派という程の内容ではないことを踏まえると、金融引締めが過剰になることを市場に警戒させる程の内容ではないと予想され、材料出尽くしといった形になると考える。
需給面から見ても出尽くしとなる可能性が高いと思われる。投機筋はS&P500のe-miniのショートポジションを8/9から8/16までの間に一段と積み上げている。S&P500でおよそ3800pt~3900pt台からショートを積み上げ始めたと推測され、コストはあまりよくない状態と考えられる。ジャクソンホール会議後にショートポジションを持ち越している可能性が高いことから、利上げペース鈍化期待を正当化する内容であった場合、買戻し需要が旺盛になると考えられる。
またISM製造業の価格指標が7月分から急速に低下しており、9/1発表の8月分でも同様の傾向が確認されれば、戻りを試す可能性が高まりそうだ。
(8/24記 投資情報部 藤本)