戻り待ちの売りに警戒も、自律反発局面か
1/31~2/4の米国株式市場は不安定な値動きが継続する可能性はあるものの、バリュエーション面の調整が進み、FOMCを通過したことから一旦落ち着き処を探る展開を想定する。
1/21にS&P500は200日移動平均線を割り込み長期に渡った上昇トレンドが一旦終了し、調整局面入りか。戻り待ちの売りが想定され、上値が重たくなりそうだ。ただバリュエーションを見ると1/24に押し目買いが入ってきたS&P500の同日安値4222.62は、予想PERで約19.18倍(1/24の予想EPS220.1509で計算)となり、新型コロナ感染拡大初期やコロナ禍直前の水準となる。歴史的に見て割安とは言えないが、その近辺で機関投資家から買いが入ったと報道されており、押し目買いや打診買いなども期待できよう。
一方、FOMCの結果は、3月の利上げをほぼ確実視させるものとなった。また「連邦準備制度のバランスシートサイズ縮小のための原則」を公表した。主に再投資額を調整することで資産規模縮小を図るようだ。利上げ開始後、比較的早い時期に量的引締めを開始するとのメッセージと考える。
企業決算は2/1にアルファベット(GOOGL)、2/2にメタ・プラットフォームズ(FB)、2/3にアマゾン・ドット・コム(AMZN)の決算が予定。小売売上高に占める無店舗小売売上高の比率はコロナ禍前のトレンドに近づいており、アマゾン・ドット・コムは前年比効果で厳しめの決算が予想され決算発表前に警戒感が広がるか。
(1/27朝記 投資調査部 藤本)