落ち着き処探る展開も週後半に注意が必要か
1/18~1/21の米国株式市場は落ち着き処を探る展開を予想するが、週後半にはFOMCへの警戒感が広がる可能性も。
FRBが急速に引締めを進めるとの見方が浮上し、米長期金利が上昇した。それを受け米株式市場はグロース株中心に軟調な展開となっている。日程的にも1/11のパウエル議長の議会証言や1/12のCPIに警戒感が高まりやすいことに加え、1/12に米10年国債入札、1/13に米30年国債入札が控え、ヘッジ売りも出やすかったことも要因か。
ただ、実際のパウエル議長の議会証言の内容は需要調整を通じて需給のミスマッチに全て対応するつもりはないなどの発言から慎重に引締めを進めるという趣旨となったと考える。量的引締めは年後半になり、金利も低い水準に留まると発言し、一部のFRB高官とは一線を画した印象。
仮に3月のFOMCで利上げを実施する場合、1/25~26のFOMCで次回利上げを示唆する文言が含まれることが予想され、週後半には再度警戒感が高まる可能性もありそうだ。
1/14のJPモルガンの決算を皮切りに決算発表も本格化する予定。Dealogicによると21年4Qの債券発行額は前期比で減少傾向だが、株式での資金調達額は持ち直し、M&Aは減少するも高水準を維持。投資銀行部門は引き続き良好な状況を維持しそうだ。リフィニティブの集計ではS&P500の構成企業で見ると平均で約2割の増益が予想され、21年4Qは比較的好調な決算か。
(1/12記 投資調査部 藤本)