オミクロン株に対する楽観論浮上も、FOMCに警戒か
12/13~12/17の米国株式市場はオミクロン株に対する楽観論が浮上しているが、FOMC(12/14~15)でテーパリング(量的緩和縮小)加速が発表される可能性があり警戒が必要か。
11月の議会証言でパウエル議長は12月のFOMCでテーパリングのペース加速を議論することに言及。ペース加速が発表される可能性があると考える。また高止まりするインフレ率に「一過性(transitory)」という表現を用いることも変更する可能性がある。全体的にタカ派色の濃い内容となる可能性が高く、FOMCの前後では値動きが激しくなる可能性にも留意したい。
オミクロン株に関しては、弱毒性であるとの見方もあり、今後も報道が注目されそうだ。死者数は新規感染者数に対して遅行する傾向があるが、現時点では南アフリカでは感染者数大幅増加に追随しておらず注目か。ただ結論は出ておらず、関連報道に一喜一憂する場面もありそうだ。
11月の非農業部門雇用者数(事業所調査)が前月比21万人増に留まったが、労働市場の改善が鈍化したと結論付けるのは早計と考える。家計調査の雇用者数は前月比113.6万人増となり、労働参加率も前月比0.2%pt改善し、61.8%となった。賃金や労働参加率の上昇を踏まえると、労働市場の改善は継続すると考える。
(12/8記 投資調査部 藤本)