薄商いで小動きの展開か
12/20~12/23の米国株式市場はクリスマス休暇の時期と重なる為、薄商いの中小動きの展開か。
FOMC(12/14~15)でテーパリングの加速が発表された。従来から買入ペースの削減が進む見通しで、来年の3月にはFRBのバランスシートの拡大が止まる可能性がある。目先は資産規模拡大が続くため、すぐに株価が大きく下落することはないと考えるが、資産規模拡大終了後は調整する傾向が見られ、来年前半に調整局面が来る可能性には留意したい。
上院民主党はクリスマス前までにバイデン政権の財政出動計画の採決を目指している。バイデン大統領は反対派のマンチン議員と話し合いをし、ホワイトハウスから建設的だったとのコメントが出ている。インフレが高止まりしており、財政支出の規模縮小を強いられる可能性はあるが、進捗次第では採決に目途が立つ可能性もありそうだ。
好調な需給環境も米国株式市場を下支えすると考える。好調な企業業績を背景に今年の3Qの自社株買いの額はコロナ禍前の水準を上回り過去最高となった。また低金利環境による運用難もあり、Bloombergによると今年の株式市場へのETF経由での資金流入も高水準となっている。クリスマス期間中に需給環境が大きく崩れるとは想定しづらく、相場が崩れる可能性は低いと考える。
(12/16朝記 投資調査部 藤本)