リスクが浮上、神経質な展開か
12/6~12/10の米国株式市場は神経質な展開か。オミクロン株が南アフリカで発見されたことを受け、世界的な株安となり米株も調整地合いとなっている。この様な状況下でパウエル議長はテーパリングの早期終了を示唆しており、買入ペース削減加速もリスクとして意識されそうだ。
デルタ株の時にロックダウンに至らなかったことやバイデン大統領がロックダウンを否定していることから、大規模ロックダウンは現時点では想定していない。旅行関連などには影響を与える可能性はあるがロックダウンに至らなければ経済への影響は限定的と考える。
オミクロン株へのワクチンの有効性の確認に、ビオンテックは2週間程、モデルナは数週間かかるとしている。モデルナがオミクロン株へのワクチンの効果が低下するとの見方を示し、ワクチンの量産には数カ月かかるとの見方を示している。一方アストラゼネカは、効かない証拠はないと主張。ワクチンを巡る報道で一喜一憂しそうだ。
12/10に11月のCPIの発表が予定される。Bloombergの市場コンセンサスで前月比0.7%程度の伸びが予想され、予想通りであった場合、前年比では6.8%程度と推計する(当社)。ただ足元原油が下落しており、今後徐々に落ち着いてくる可能性もありそうだ。この他、12月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定。年末商戦の結果を占う上で注目されそうだ。
(12/1記 投資調査部 藤本)