もみ合いの展開か。SaaS系企業の決算に注目か
11/29~12/3の米国株式市場はもみ合いの展開か。金利上昇を受けセクターローテーションが本格化する可能性も。足もと調整気味のSaaS系企業の決算にも注目か。
ブラックフライデーやサイバーマンデーなどの年末商戦の重要日程が通過し、企業からの発表や関連する報道などが注目されそうだ。NRFの調査では買い物客全体の2/3が感謝祭の週末に買い物をし、Adobeの予想によると感謝祭からサイバーマンデーのオンライン売上は年末商戦のオンライン売上高全体の約3割に相当するとのこと。11/24時点でAdobeの集計するオンライン売上高は予想と昨年を上回るペースで進捗しており、年末商戦はある程度期待できそうだ。
またSaaS系企業の決算発表も本格化する予定。11/30にセールスフォース(CRM)、ゼットスケーラー(ZS)、12/1にオクタ(OKTA)、クラウドストライク(CRWD)などが予定。パウエルFRB議長続投発表後、パウエル議長はインフレに対する対処を優先する旨を発言し、米長期金利上昇が加速し、金利上昇への耐性が低い高成長・高バリュエーション株は売り優勢となっている。ズームビデオ(ZM)の決算の不調も一因か。決算発表前に警戒感が高まる可能性もありそうだ。
週末には雇用統計を予定。インフレ対応が本格化する前にどの程度雇用が回復するか注目されそうだ。特に回復が遅れている労働参加率がどの程度上向いてくるかにも注目したい。
(11/24記 投資調査部 藤本)