年末商戦に向け期待感高まりやすい展開か
11/22~11/26の米国株式市場は10月の小売売上高が好調で年末商戦に期待感が高まりやすく、じり高の展開か。11/22のズームビデオ(ZM)の決算次第ではSaaS系企業も物色か。
11/16、バイデン大統領はFRB議長の人事を「4日以内」に発表すると発言。11/20頃となる見込み。パウエル議長続投が有力視されるが、ブレイナード理事を議長に任命する可能性も相応にあると考える。ブレイナード氏は民主党員で、金融規制に前向きな反面、金融政策はよりハト派と言われている。
11/26にブラックフライデー、11/29にはサイバーマンデーが予定。10月小売売上高は前月比1.7%増で年末商戦に期待感が高まりやすい状況か。ただ10月に一部の消費者が年末購入分を前倒ししたとの指摘があり注意が必要か。全米小売業協会(NRF)は前年比で8.5%~10.5%の年末商戦の売上増を見込む。またネットだけでなく今年は店頭の買い物客も増加が見込まれる。ロサンゼルスやロングビーチ向けの貨物船が渋滞し物流面が課題だが、11/10にホワイトハウスは上記の港に9日以上滞在しているコンテナ数を足元約2割削減したとしており改善が見られる。またNRFによると2021年の小売業者の輸入量激増が予想され、足元の港の混雑の一因と考える。10月末の在庫のあるもの(On-shelf availability)は89%でコロナ前の91%に近い水準。在庫不足の影響は限定的と考えるが、物流面から大手小売り優位で、マージンが圧迫される年末商戦になりそうだ。
(11/17記 投資調査部 藤本)