換金売りやバリュエーションに注意
4/27-5/1の米国株式市場は新型肺炎治療薬や経済活動再開への期待感はあるものの、バリュエーション面での割高感や原油急落に絡んだ換金売りにも警戒したい。
需給不安や先物の期日を控え現引きを回避したい投資家の投げ売りにより、WTI原油先物が一時マイナス40.32ドルまで売られたようだ。原油の急落は産油国の政府系ファンドの換金売りやファンドの合わせ切りを引き起こす可能性があり警戒したい。またバリュエーション面を見るとS&P500の予想PERは既に約20倍(4/21時点)と急落前を上回る。20年通期の予想EPS(4/20時点)も2/20比で既に約22%下落しているが、それでも景気後退が予想される中では割高である可能性はある。ただ、シカゴ大学ではレムデシビルを投与した治験参加者の多くが退院したと報道されるなど、治療薬開発も進みつつある。治療薬やワクチン開発の進展が経済活動再開に不可欠と考えられ進展に期待。
(4/22記 マーケット支援部 藤本)