高値圏でのもみ合いか
2/18-2/21の米国株式市場は、高値圏でのもみ合いの展開を想定している。
新型肺炎の影響は依然として見極めにくい状況にあるが、2月分の主要経済指標の発表は3月になるため、市場が十分織り込むことは難しいものと思われる。一方、Refinitivの集計によるとS&P500構成銘柄は351社が決算発表を終え(2/12時点)、19年4Qの業績(予想含む)は業績発表が進むにつれ上方修正されているようだ。米国企業の決算は19年3Qが底となり、徐々に回復するシナリオが濃厚になったと考える。下落局面では押し目買いが入ってくる可能性が高いと思われる。
ウォルマート(WMT)の決算に注目か
ウォルマートの決算が2/18に発表される予定だ。1月発表のネットで比較的先行しているとされるターゲットの年末商戦の既存店とネットの19年11-12月の売上が前年同期比1.4%増にとどまった。店舗型小売業者の業績への警戒感なども、ウォルマートの株価の上値を抑えている材料かと思われる。
ブラックフライデーに関して、ウォルマートは数百万人もの顧客が同社の店舗やオンラインサイトを訪問したとコメント。また、同社のブラックフライデーの米国での買い物アプリの初回インストール数はアマゾンを抜いたと報道されている。同社のオムニチャネル戦略がどの程度奏功し、同業の二の舞を回避できるかが注目されそうだ。なお、決算に大きな影響を与えると推測される年末商戦時期の12月の小売売上高(除く自動車・部品)は季調済で前月比0.7%増加し、比較的しっかりとした印象。
バイデン元副大統領陣営が苦戦か
注目の民主党の大統領選予備選挙はバイデン元副大統領陣営の苦戦が見える。同氏の2/4時点のニューハンプシャー州の支持率は17.6%だったが、予備選の得票率は約8%で5番手に留まった。同氏は早々にサウスカロライナ州に移動し、その後、2/22に予備選が行われるネバダ州に入る模様。
また、一部の世論調査では2月に入ってから全国の世論調査でバイデン氏の支持率が急落し、サンダース氏と逆転した模様。同氏に対する消極的な支持が剥落している可能性があり注意が必要だ。
(2/13記マーケット支援部 藤本)