個別物色の展開か
2/3-2/7の米国株式市場は決算を見極めながら、個別物色の展開か。
1/27に新型肺炎の影響拡大から米国株式市場は急落するなど、経済への影響が懸念される事態となっている。中国で春節休暇が延長され、経済活動の停滞が想定され、米国企業にも一定程度の影響が予想される。1月のISM製造業景況指数等の発表前に多少警戒感が広まる可能性もありそうだ。ただ、アップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)などテクノロジー関連中心に好決算を発表しており、下落局面では好決算銘柄への押し目買いも想定される。主要企業の決算が続き、経済指標や政治にも重要なものが多い。特に1月のISM製造業景況指数(2/3)、ISM非製造業景況指数(2/5)、雇用統計(2/7)など重要な指標の発表や大統領選挙関連のアイオワ州の民主党の党員集会(2/3)や一般教書演説(2/4)などにも注目したい。
引き続き決算動向には注目か
2/3にアルファベット(GOOGL)、2/4にディズニー(DIS)、2/5にクアルコム(QCOM)、メルク(MRK)などの決算が予定されている。
2/4のディズニーの決算では好調と伝わる「Disney+」のストリーミングサービスの加入者数の動向が注目されそうだ。また新型肺炎の影響から、上海や香港のディズニーランドが休園に追い込まれている。そちらのガイダンス等への影響も気になるところか。
雇用統計やISM製造業に注目か
米国の製造業や非製造業の動向や雇用情勢に関する重要指標が発表される見通し。2/7の雇用統計で市場は、引き続き低水準の失業率を予想している。前回12月の雇用統計は、失業率は低水準を維持したものの、賃金の伸びが鈍化し、非農業部門雇用者数の伸びも市場予想を下回った。ただ、職探しを諦めた人や経済情勢のためにパートタイムで就労した人を含めた広義の失業率(U6)は6.7%まで低下。U6の状況にも注目したい。
一方、ISMの製造業景況指数の指標にも注目したい。アンケートの対象月後半に回答の多くがくるとされており、一部中国の新型肺炎の蔓延がマインドに反映されている可能性があるため、注意が必要だ。
(1/30記マーケット支援部 藤本)