上値余地を探る展開か
12/16-12/20の米国株式市場は、年末に向けて上値余地を探る展開を想定する。
トランプ大統領が米中貿易協議の部分合意に署名と米メディアが報じている。今回の合意では、既に引き上げられた対中関税を半分まで削減する可能性も報じられており、想定より踏み込んできた印象。これまで米中協議への合意期待から米国株は上昇してきたが、今回の踏み込んだ内容から、すぐに出尽くしとはならないものと考える。
また12/17に鉱工業生産指数、設備稼働率など重要指標の発表や12/19にマイクロンテクノロジーやナイキの決算発表が予定されている。製造業の底入れ具合や半導体市況、年末商戦の動向を見極めるべく注目されそうだ。関連銘柄に動意がありそうだ。
半導体関連に動意ありそう
12/19にマイクロンテクノロジーの決算発表が予定されており、関連銘柄に動意がありそうだ。マイクロンテクノロジーの決算は、決算時期がその他の主要な半導体・同製造装置企業の決算発表とずれた時期にあり、来年1月から2月に集中する半導体や製造装置関連の銘柄の決算内容を占う上でも注目されそうだ。
足もと12/10に示された国際半導体製造装置材料協会(SEMI)による半導体製造装置の販売が2021年に過去最高になるとの見通しや、半導体大手台湾積電(TSMC)の11月の売上高が前年比9.7%増加したとの発表等から、半導体関連企業への市場心理は強気に傾きつつあるようだ。
鉱工業生産指数
12/17の鉱工業生産指数は一部に警戒感があると思われるが、底打ち感が見えれば素直に好感されると予想。10月の同指数はGMのストライキの影響を受けて、0.8%の低下に沈んでいた。全米自動車労組とGMは労使協約で合意したことから、持ち直しが見込まれているものの、11月のISM製造業景況指数が悪化しており、多少警戒感があると思われる。回復が確認されたら素直に前向きな反応が期待できると考える。
(12/13朝記 マーケット支援部 藤本)