高値圏でのもみ合いか
12/9-12/13の米国株式市場は、高値もみ合いの展開を想定する。
12/10-11米連邦公開市場委員会 (FOMC)が開催予定となる。10月で利下げ打ち止めを示唆した後の会合であり、2020年の金利見通しに関する思惑が高まる場面があろうが、メインシナリオでは米大統領選挙までは金利据え置きと見る。
また、月額約600億ドルの財務省証券の買い入れにより市場での流動性が強化されたことにより、米株式市場の底堅さは継続すると考える。
低インフレによる低金利継続
米中協議は、12/15に米国が発動予定の対中制裁関税引き上げ期限を控え、トランプ米大統領が貿易摩擦を巡る米中協議の合意に期限はなく、2020年度の大統領選後まで延期できるとの考えを示唆。
もっとも、今のところ対中制裁関税第4弾を発動するとした8月のときのような米中の対立までは窺えず、米株式市場は貿易問題が和らぐかどうかにかかわらず、インフレ率が著しく上向かなければ、今後も低金利は継続されると思われ、金融緩和の動きと、それに伴う潤沢な投資マネーの存在が米株式市場を支えると考える。
好スタートの年末商戦
年末商戦の開始を告げる今年のブラックフライデーは堅調な米国の消費動向が示された。オンライン販売が74億ドル(約8100億円)と過去最高を記録し、続いて12/2はサイバーマンデーの支出額も過去最高の推計94億ドル(約1兆210億円)と、前年の実績をほぼ20%上回り、ホリデー商戦に弾みを付けている。12/11にはインフレの趨勢を見る11月の消費者物価指数と12/13には同小売売上高が発表となるが、まずまずの数字と思われる。
参考として米国小売大手のウォルマート(WMT)や世界的なエンターテイメント企業のウォルトディズニー(DIS)などに注目したい。
(12/5記 マーケット支援部 佐藤)