主力企業決算相次ぐ
10/28-11/1の米国株式市場は、引き続き米企業業績の動向を見極めながらも、上値余地を試す展開か。雇用統計やISM製造業、FOMCの結果発表など重要指標の発表も相次ぐ。そちらの方も注目したい。
Refinitivの集計によると10/23時点でS&P500構成銘柄の内124社が決算発表を終え、内82%の企業がEPSベースで市場予想を上回る内容を発表している。まずまずの内容かと思われる。
ただ、16年から航空機「737Max」の飛行システムの不具合を認識していたと報道されたボーイングやアスベストが検出されたベビーパウダーの自主回収を発表したジョンソンアンドジョンソンなどの大手企業の一角に調整が入ったようだ。また10/17のワークデイの人材資本管理事業の成長見通し減速のコメントがきっかけとなり、ソフトウェア関連にも調整が入っている。
来週は、10/29にメルク(MRK)、10/30にスターバックス(SBUX)、フェイスブック(FB)、アップル(AAPL)など主力どころの決算が相次ぐ。決算発表を受け足もと年初来の上昇率が低調だったヘルスケアや資金流出が大きかった金融などに買い戻しが入っている印象を受ける。メルクなどもその動きに追随できるか注目したい。また、iPhone 11の販売が好調と報道されているアップルはサプライヤーの数も多く、内容次第では相場動向に大きな影響を与えそうだ。
重要指標の発表多い
10/29-30にFOMC、10/30に7-9月のGDP、11/1にISM製造業や雇用統計などの重要指標の発表が相次ぐ。当社は物価動向や製造業のマインドの低迷等を踏まえFOMCでの25bpの追加利下げを予想している。
7-9月のGDPは同期間のISM製造業などの内容を踏まえると厳しめの内容になると予想される。ただ、11/1のISM製造業は月上旬にアンケートの配布を行い大半は調査期間の後半に回収されるとされており、米中協議の進展が一定程度反映したものになると思われる。前回47.8からどの程度回復するかが注目されよう。
(10/24記 マーケット支援部 藤本)