統計結果等を消化して上値を試す動きに
4/29-5/10の米国株式市場は、堅調な展開が継続か。4/24にS&P500指数とナスダック総合指数が終値ベースで過去最高値を更新した。来週以降は物価や雇用等、FRBが金融政策の判断材料として重要視するであろう経済指標の発表が相次ぐ予定となっており、イベントを消化しながら、上値を試す動きを想定する。
4/29に3月の個人所得と個人支出、同PCEコアデフレーターが発表されるほか、4/30-5/1に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される予定。また5/3には4月雇用統計の発表が予定されている。雇用や賃金、物価の良好な環境が確認できれば、主要株価指数は上値を試す動きが続くだろう。
その他では、4/29の4月中国製造業PMIと5/1の米ISM製造業景況指数にも注目が集まろう。4月は両指標の改善が相場を牽引したと考える。事前予想では中国製造業PMIは50.7、米ISM製造業景況指数は55.0となっている(予想はBloomberg、4/25時点)。統計結果が相場を左右する場面も想定しておきたい。
ピークを迎える企業決算にも注目
通信機器のアップルと半導体のクアルコムは、特許侵害を巡る全ての訴訟を取り下げることに合意した。4/30のアップル(AAPL)と5/1のクアルコム(QCOM)の決算発表では、両社の業績見通しが注目されよう。その他では4/29にアルファベット(GOOGL)など、FANG銘柄の一角の決算発表が予定されている。
バンクオブアメリカ・メリルリンチが4月に実施したファンドマネジャー調査によると、総額約5470億ドルを運用する複数のファンドマネジャーが、FANG銘柄などの投資を検討している模様。決算内容次第では関連銘柄の動意が予想される。
(4/25記 マーケット支援部 佐藤)