【日本株投資戦略】目先の波乱は次の流れに備えるタイミングと見る
9/9∼13の日本株式市場は、神経質な展開を想定。
米経済指標の発表等による市場環境急変の可能性や9/13にはオプション・先物のSQ(いわゆるメジャーSQ)を控え、先物主導で仕掛け的な売りが出ることも予想され、一時的に波乱する場面もありそうだ。もっとも、ファンダメンタルズへの影響は限定的であると考えられること、8月の波乱の学習効果もあり、日経平均の38,000円割れ水準では押し目買い意欲も強いと思われる。
今後の日経平均の動向には確かに不透明な部分もあろうが、以下の理由から過度に懸念する必要はないと考える。
ドル/円相場は1ドル=145円近辺で推移しており、企業業績に対する過度な円安効果期待は後退したが、海外投資家からみれば円安進行によるドルベースの運用益が目減りする局面を脱し、日本株を買いやすくなったと思われること。
自民総裁選を控え次期首相の金融政策や財政政策に対する期待が、今後高まると予想される。その政策は解散総選挙の可能性も視野に入れ、景気に配慮したものになると思われることから、株式市場にはプラスに作用しよう。目先の波乱は次の流れに備えるタイミングと見る。
財務省は9/2に24年4~6月期の法人企業統計調査を発表。売上高(全産業、金融業と保険業を除く)は前年同期比3.5%増の386.9593兆円に。経常利益(同)は同13.2%増の35.768兆円となり、四半期ベースで過去最高。決算発表に続いて、好調な企業業績を再度確認できたと言えよう。設備投資(同、ソフトウェアを含む)は同7.4%増の11.9161兆円だった。
(9/4記 投資情報部 大塚)