【日本株投資戦略】日本株は円高に対する抵抗力が付いてきたようだ
9/2∼6の日本株式市場は、値固めの展開を想定。
年初来で売買高の多い価格帯にあることで、上値の重さも感じられようか。もっとも、日経平均38,000円の大台割れの水準では押し目買い意欲が強い印象で、底堅さも感じられよう。加えて、これまで為替が円高に振れる場面では先物主導で売られることが多かったと思われるが、足もと円高に対する抵抗力が付いてきたようだ。
時期的には3月決算企業の9月末の中間配当が視野に入るタイミングと言えよう。足もと、積極的な買い材料がない中で、目先は好配当銘柄が投資テーマのひとつになりそうだ。8月初旬に日本株は歴史的な調整を余儀なくされたが、その分配当利回りが上昇した銘柄もありそうだ。
事業法人(以下、事法)の買いが、日本株相場を支えていると言えよう。日本取引所グループの投資部門別売買状況(現物+先物、売買差引き、QUICKによる集計)によれば、日経平均が大幅安した8月第1週(8/5~9)に事法は4933億円の買い越しに。事法の年初からの累計買い越しは約4.11兆円で、海外投資家の同約1.59兆円の売り越しとは対照的な動きに。ちなみに個人は5170億円の買い越しだった。
9月以降に新規上場を予定している企業は東証グロースを中心に8社(8/28時点)。東証グロース市場250指数は8/5に付けた年初来安値(485.02pt)を底に戻り基調にあり、個人投資家を中心にIPOに対する注目度は今後徐々に高まりそう。
(8/28記 投資情報部 大塚)