3/3~7の中国株式市場は高値もみ合いの展開を想定。
ハンセン指数は2/26に約3年ぶりの高値を付けるなど、テック株を中心とした「DeepSeek相場」が続く。中国全人代を前に政策期待も後押し材料となっているようだ。もっとも、急ピッチの上昇に対する反動から利益確定売りも入りやすいと思われる。関税政策や投資制限などを巡り米国の対中強硬姿勢が強まるとの懸念にも留意しておきたい。
週末3/1には中国の2月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表予定だ。市場予想は50.0。前月は春節の影響で49.1に低下していたが、景気拡大・縮小の分かれ目となる50を再び上回ってくれば経済活動の底堅さが意識されそうだ。
香港市場のIPO動向も注視したい。茶飲料チェーンの蜜雪冰城(02097)は3/3に上場予定。車載電池世界大手の寧徳時代新能源科技(CATL、300750)や江蘇恒瑞医薬(600276)なども上場申請を提出済みだ。A株企業の重複上場は香港市場のさらなる活性化につながるとともに、新たな資本調達が好感されA株への見直し買いが入る可能性もあろう。
3/5開幕の中国全人代をきっかけに政策相場の様相も呈しそうだ。AI産業のさらなる支援策が示されればテック株が再度物色される場面も見られよう。25年のGDP成長率が前年の「5.0%前後」から変更されるか、財政赤字の対GDP比率が24年目標の3%から引き上げられるかなども注目点だ。
(2/26記 投資情報部 奥山)