2/24~28の中国株式市場は堅調な展開を想定する。
世界中で大きな話題となっているAIアプリ「DeepSeek」が中国テック銘柄を再評価するきっかけとなり、香港上場の大手テック30銘柄で構成するハンセンテック指数は約3年ぶりの高値水準まで回復し、2/18時点で1/13の年初来安値からの上昇率は3割強に達した。急ピッチな上昇に対する短期的な過熱感が警戒されやすいが、そもそも「売られ過ぎ」からの回復でもあり、テック株は目先の利益確定売りをこなしながら、確りの展開となりそうだ。
24年9月後半から10月前半までの急上昇相場はほぼ全面高の展開だったが、今回はハイテク買いの「DeepSeek相場」と言えよう。年初来、ハンセン高配当利回り指数と中国本土の代表的な株価指数であるCSI300はいずれもさえない動きだった。テック銘柄の上昇に一服感が出れば、循環物色で資金が好配当株に向かう可能性もあろう。
資金面では、サウスバウンド(中国本土⇒香港)経由での中国マネーの買い越し基調が続いている。2/18時点、2月の買い越し額は598億香港ドルに上り、資金流入のペースが衰えていない模様。また、中国株に慎重な姿勢を崩していない海外マネーも香港株を買う動きが見られ始めている。
中国の習近平国家主席は2/17、およそ6年ぶりに民間企業トップとの座談会に出席し、民間企業に対する支援姿勢を強調した。参加者の顔ぶれはテック業界が多いとの印象。
(2/19記 東洋証券亜洲有限公司 キョウ)