12/9~13の中国株式市場は確りの展開を想定。
11/30発表の中国の11月製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3となり、市場予想を上回った。前月比で0.2pt上昇し、2カ月連続で景気拡大・縮小の分かれ目となる50を上回っている。生産指数が52.4(前月比0.4pt上昇)、新規受注が50.8(同0.8pt上昇)と揃って改善。ビジネス活動期待指数は54.7に上昇し、今後の経済活動の明るい兆しとなろう。
12/9には中国の11月CPIが発表予定。11月のサービス価格指数がやや改善したことを受け、コアCPIの上昇基調(9月は前年同月比0.1%上昇、10月は同0.2%上昇)が続くと見られる。過度なデフレ懸念は後退しそうだ。 12/11から開催予定とされる中央経済工作会議に関連して、政府顧問が経済成長目標を「5.0%前後」に維持するよう求めたと報道された。また、金融緩和策の一環として9月以来の預金準備率引き下げ観測も浮上。政策期待が相場の後押し材料になりそうだ。
一方、米政府が12/2に発表した対中半導体規制は気がかり材料。事実上の禁輸リストに当たる「エンティティーリスト」に北方華創科技集団(ナウラ・テクノロジー・グループ、002371)が追加され、開発ペースの後ずれなどの影響が出る可能性がある。もっとも、DRAMで中国最大手の長キン存儲技術(CXMT、未上場)が対象に組み入れられず、従来予想よりは厳しい規制にならなかったとの見方もある。
(12/4記 投資情報部 奥山)