11/25~29の中国株式市場は下値固めの展開を見込む。
11/15に発表の10月経済指標はまちまちな結果。鉱工業生産が前年同月比+5.3%と9月の同+5.4%から鈍化する一方、政府の支援策を受け、新築住宅販売金額は9月の同▲16.5%から10月は前年並みまで回復した。また、懸念された消費も、10月半ばから始まったネット通販の「独身の日」セールの売上が前年比+27%と好調で、10月小売売上高が前年同月比+4.8%(9月同+3.2%)と急回復した。特に、家電は政府の補助金拡大で同+39.2%と、好調が続いた。
また、11/15にはアリババ集団(09988)の7~9月期決算が発表された。売上高は前年同期比+5.2%、純利益は同+58.4%。同時に同社は「独身の日」の販売が好調だったこと、今後もクラウド事業が堅調に推移するとの見方等を示した。なお、10月の中国オンライン販売は前年同月比+10.3%で、11月も堅調に推移している模様。
11/30に10月購買担当者景気指数(PMI)が発表予定。新築住宅販売は11月に入っても引き続き堅調に推移していること、政府の補助金政策を受け、自動車販売も堅調に推移していること等から、PMIは中国景気の持ち直し継続を示そう。また、12月前半には25年の政策方針を決定する中央経済工作会議が開催される。中国株式市場は引き続きトランプ次期政権の動きに翻弄される局面はあるものの、政策期待もあり下値固めに入るとみられる。
(11/21朝記 投資情報部 白岩)