10/14~18の中国株式市場は引き続きボラティリティの高い展開を見込む。
国慶節(10/1~7)中の経済活動は9月末に政府が景気刺激策を発表したこともあり、堅調に推移しているようだ。国慶節の国内旅行需要は確りのようで、また、マカオのカジノ収入は前年同期比+30%となったようだ。また、主要25都市の新築住宅販売床面積は1日当たり同23%以上拡大した模様。新築住宅販売は住宅取引規制が一段と緩和されたこともあり、持ち直しつつあるようだ。
新築住宅販売が持ち直せば、消費者の景気に対する懸念も後退し消費意欲も改善しよう。既存住宅ローン金利の0.5%ptの引き下げもあり、今年通年のGDPは5%前後の政府目標を達成しよう。
ただ、中国株式市場のボラティリティは高まっている。国慶節明け10/8に上海総合指数は9月末比4.6 %上昇する中、ハンセン指数は前日比9.4%下落と08年以来の大幅な下落率となった。同指数が国慶節期間中に9.3%上昇し利食い売りが出やすかったことや、期待された国慶節明けの追加景気刺激策が発表されなかったこと等が挙げられよう。
10/18には7~9月GDPの発表があり、期待外れな成長率に留まる可能性がある。また、11月の米大統領選挙でトランプ氏が次期大統領に決まれば、中国製品に対する追加関税の可能性もある。ただ、大規模緩和策の恩恵で中国景気は持ち直しつつあり、株価も徐々に売り材料に強くなると考える。
(10/9記 投資情報部 白岩)