10/7~11の中国株式市場はボラティリティの高い展開を見込む。なお、本土市場は10/7に国慶節連休の最終日で、香港市場は10/11に重陽節で休場。
中国人民銀行が9/24に各種金融緩和策や株式市場支援策を発表したこともあり、中国株式市場では9/30の国慶節前日まで株価の急騰が続いた。特に、深セン市場は中国市場の中でも年初来下落率が大きかったこともあり、9/24∼30の1週間に深セン成分指数は3割上昇し、10カ月ぶりに10,000ptを回復した。
物色対象としては、本土ではハイテク関連や金融関連が買われ、東方財富信息(300059)が9/24∼30に89%上昇。香港では不動産、金融など物色銘柄が多岐に渡り、その中でもオンライン医療サービスの阿里健康信息技術(00241)や京東健康(06618)の株価が各々70%、40%上昇した。
ただ、足もとの景気は芳しくないようで、9/30に発表された9月購買担当者景気指数(PMI)は、製造業PMIが5カ月連続で景況感の分岐点である50を下回った。また、不動産開発大手100社の9月新築住宅販売額は前年同月比のマイナス幅が広がり、新築住宅市場の悪化を示した。
10/7以降では、10/13に9月物価統計、10/18には7~9月GDPが発表予定で、中国景気の減速を示すと見込む。株価が急騰した後だけに、統計発表前に利食い売りを急ぐ投資家は多いとみられる。中国市場のボラティリティは高まろう。
(10/2記 投資情報部 白岩)