9/9∼13の中国株式市場は神経質な展開を見込む。
8/31に中国物流購入連合会(CFLP)が発表した購買担当者景気指数(PMI)は、製造業PMIが49.1と4カ月連続で景況感の分岐点である50を下回った。輸出向け新規受注が改善したものの、国内受注の不振で新規受注指数が低下。購入量も減少し、投入価格も卸価格も大幅に低下したようだ。非製造業PMIは新規受注が高まり、前月から若干改善した。経済全体の景況感を示すコンポジットPMIは50を上回ったものの、前月から0.1pt低下した。8月の他の経済指標もマチマチで、8/1~25の乗用車販売台数は、政府が買い替え補助金を2倍に引き上げたためEV販売が好調で、前年同月比5%増と、7月の同2%減からが増加へ転じた。一方、主要100社の新築住宅販売金額は7月より前年同月比のマイナス幅が拡大した。中国景気は弱々しい感じが続いているようだ。
9/2の中国株式市場はPMIの発表を受け、1%を超える下落となった。9/9の週は、同日に物価統計、9/10に貿易統計、9/14に主要経済統計と経済指標の発表が続く。8月PMIのように弱い数値が出る可能性があり、株価は神経質な展開になろう。ただ、政府は780兆円相当の住宅ローン借り換え策を検討しているようだ。また、9/18に米国で利下げが決定すれば、中国でも9/20に政策金利を引き下げる可能性がある。株価は政策期待から徐々に持ち直すと考える。
(9/4記 投資情報部 白岩)