8/26∼30の中国株式市場は、米利下げ期待を背景に香港市場は確り、本土市場も持ち直しに入ると見込まれる。
8/15に発表された7月主要経済指標は、中国景気の減速が継続していることを示した。小売売上高を除き、伸び率は概ね5月よりも鈍化。小売売上高も前年同月比+2.7%と低い伸びに留まった。新築住宅販売金額はマイナス幅が拡大し、持ち直しが順調でないことを示した。一部地方政府は既に追加の住宅販売促進策を採用し、また、特別債の発行による住宅在庫の購入も検討しているようだ。
景気減速懸念から本土市場は底値模索の展開だが、香港のハンセン指数は8/5を底に上昇へ転じた。市場の割安感が強いことや主要ハイテク株の業績期待等が背景として挙げられる。また、8/16にはアリババ集団(09988)CFOのXu氏が「8月末までに香港市場でプライマリー上場を完了する」との見通しを発表。アリババ株のプライマリー上場が認められ、ストックコネクト対象銘柄になれば、本土資金が同社株に向かうとの見方もあり、株価は堅調に推移している。
8/23にパウエル米FRB議長が「ジャクソンホール会議」で基調講演を行う予定。これにより米利下げの確率が更に高まれば、香港では市場金利の低下から株価が上昇しやすくなろう。また、本土でも人民元対ドルレートの上昇や中国での利下げ期待が高まるとみられ、株価が持ち直しの兆しを見せることも考えられる。
(8/22記 投資情報部 白岩)