18日の香港株式市場は3日続落した。ハンセン指数の終値は前日比105.25pt(0.43%)安の24,112.78ptだった。米長期金利の上昇を背景にアジア時間18日の米株価指数先物が下落し、アジアの主要な株式相場も総じて弱含んだ。投資家が運用リスクを回避する姿勢を強め、香港市場にも売りが波及した。反面、中国人民銀行(中央銀行)が金融緩和に前向きな姿勢を示したと伝わり、投資家心理の支えとなった。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は4日続落し、同0.45%安で終えた。香港メーンボードの売買代金は1123億香港ドルだった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで22億1500万香港ドルの買い越しだった。
18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に3日続落し、前週末の14日に比べ543ドル34セント(1.5%)安の35,368ドル47セントで終えた。米長期金利が上昇し、相対的な割高感が意識された高PER(株価収益率)のハイテク株が売られた。朝方発表の決算が嫌気されたゴールドマン・サックスが大幅に下げ、金融株全般が売られたのも相場の重荷だった。ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は反落し、同386.856pt(2.6%)安の14,506.897ptで終えた。
本日の香港株式市場は売り先行後、底堅い展開か。祝日明けの米国市場では米金利の上昇を受けて主要株価指数がそろって大幅に下落したことを受け、売り先行となりそうだ。ただ、中国では金融緩和の期待感が高まっており、売り先行後は下げ渋り、底堅い展開となろう。個別銘柄では、バイデン米政権はEC大手のアリババ・グループ(09988)のクラウド事業が米国の国家安全保障上のリスクになるかどうかを判断するために調査していると報じられた。一方、京東集団(09618)はカナダの電子商取引(EC)プラットフォームを手がけるショッピファイと提携したと報じられている。両社の株価の動きも注目されよう。
(マーケット支援部 床井)
反落後、底堅い展開か
18日の中国・上海株式市場は続伸した。上海総合指数の終値は前日比28.2484pt(0.79%)高の3,569.9144ptだった。朝方は下げる場面もあったが、中国当局の政策期待から次第に買いが優勢となった。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は17日、世界経済フォーラム(WEF)のオンライン形式の準備会合「ダボス・アジェンダ」で講演した。中国経済の先行きについて、自信を持っていると述べたと伝わった。18日の上海外国為替市場で人民元の対ドル相場が一時、約3年8カ月ぶりの高値を付けるなど、海外資金の流入期待は引き続き根強く、株式相場を下支えした。上海・深セン両市場を合わせた売買代金は1兆1959億元となった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで23億3500万元の買い越しだった。個別では、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、興業銀行(インダストリアル・バンク、601166)などが買い越しとなり、中国旅遊集団中免(チャイナ・ツーリズム・グループ・デューティー・フリー、601888)、宜賓五糧液(ウーリィアンイェー・イービン、000858)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は反落後、底堅い展開か。前日の米国株式市場の下落を受け、売りが先行するとみられる。ただ、元高や政策期待を背景に底堅い動きとなろう。
(マーケット支援部 床井)