13日の香港株式市場は小幅に続伸した。ハンセン指数の終値は前日比27.60pt(0.11%)高の24,429.77ptだった。12日の米株高で投資家が運用リスクをとる姿勢を強めた。指数が前日に1カ月半ぶりの高値を付けた反動で、目先的な利益確定目的の売りも出た。14日に2021年12月の中国の貿易統計の発表を控え、投資家の様子見ムードも広がった。2021年は大幅な増益になったもようだと発表した石油の中国石油天然気(ペトロチャイナ、00857)が高かった。反面、新株発行による株主価値の希薄化懸念で中国不動産の融創中国控股(SUNACチャイナ、01918)が急落した。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は反落し、同1.74%安だった。香港メーンボードの売買代金は1363億香港ドルとなった。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで13億3900万香港ドルの買い越しだった。
13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落し、前日比176ドル70セント(0.5%)安の36,113ドル62セントで終えた。金融政策の正常化が早期に進むとの警戒感からハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄が売られ、相場の下げを主導した。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に4営業日ぶりに反落した。同381.580pt(2.5%)安の14,806.812ptで終えた。
本日の香港株式市場は反落か。前日の米株式市場で主要株価指数がそろって下落した流れを受け、売り先行となろう。売り一巡後は、バリュー株を中心に買いが入り指数の下値を支える展開となろう。
(マーケット支援部 床井)
軟調か
13日の中国・上海株式市場は反落した。上海総合指数の終値は前日比42.1736pt(1.17%)安の3,555.2585ptだった。中国における新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感が根強く、移動制限の強化による景気下押し懸念で売りが優勢となった。14日の貿易統計をはじめ、来週にかけて中国の2021年12月の主要統計の発表が相次ぐため、中国経済を見極めたいとの様子見気分も広がった。時価総額上位の酒造の貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)が同5%近くと急落し、投資家心理を冷やした。空運株や観光株が売られ、不動産株も下落した。反面、大手銀行株や資源株の一角には買いが入った。上海・深セン両市場を合わせた売買代金は1兆935億元だった。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで5億8600万元の売り越しだった。個別では、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、国電南瑞科技(ナリ・テクノロジー、600406)などが買い越しとなり、江蘇恒瑞医薬(ジャンスー・ハンルイ・ファーマシューティカルズ、600276)、宜賓五糧液(ウーリィアンイェー・イービン、000858)、立訊精密工業(ラックスシェア・プレシジョン・インダストリー、002475)などが売り越しとなった。
本日の本土株式市場は軟調な展開か。前日の米市場がそろって下落したほか中国本土で新型コロナウイルスの感染再拡大も続き、投資家はリスク回避の姿勢を強めよう。ただ、政策支援に対する期待が続く限り、下値は限られよう。
(マーケット支援部 床井)