27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前営業日の23日に比べ351ドル82セント(1.0%)高の36,302ドル38セントで終えた。消費の堅調さを示すデータの発表を受けて米経済への楽観が強まり、株買いにつながった。ハイテク株が買われたのも相場を押し上げた。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4日続伸した。前営業日比217.888pt(1.4%)高の15,871.262ptで終えた。
28日に取引再開となる香港株式市場でハンセン指数は確りの展開か。米国株式市場が堅調だった流れを受け、買いが先行しそうだ。中国での新型コロナウイルス感染拡大による経済減速の懸念が高まっているが、中国当局による景気下支え策が支えとなりそうだ。
(マーケット支援部 林)
反発か
27日の中国・上海株式市場は続落した。上海総合指数の終値は前週末比2.0794pt(0.05%)安の3,615.9741ptだった。国内で新型コロナウイルスの感染が拡大し、投資家心理が悪化。幅広い銘柄に売りが出たが、指数は上昇に転じる場面もあった。値ごろ感が意識された銘柄に資金が向かったほか、中国当局による今後の景気下支え策への期待が続いた。中国国家統計局が27日発表した1~11月の工業企業利益は前年同期比の伸び率が1~10月から縮小したが、想定通りとの受け止めから相場の反応は限られた。時価総額が大きい貴州茅台酒(600519)など酒造大手が売られ、相場を押し下げた。銀行や自動車の一角が安く、鉄鋼や金鉱株も下げた。半面、医薬や食品、石炭株の一角が高い。海運や小売りも堅調だった。上海と深セン市場の売買代金は合計で9747億元と47営業日ぶりに節目の1兆元を割った。27日は香港市場が休場のため、香港から中国本土株に投資するストックコネクト取引は休止だった。28日に再開する。
28日の中国本土市場は反発か。中国財政省は来年には積極的に財政政策を行う方針を示し、中国人民銀行は来年も柔軟な金融政策運営を維持すると表明した。政策の恩恵を受ける銘柄が注目を集めそうだ。また、ストックコネクト取引は2営業日ぶりに再開となることから、海外投資家による資金流入への期待も高まりそうだ。
(マーケット支援部 林)