11月8日~11月12日の香港・中国本土株式市場は堅調な展開か。
11月8日~11月11日に中国共産党による今後の重要方針を決める会議「6中総会」が開催される予定となっている。今回の会議では来年秋の共産党大会を控え、人事面での話題が先行すると思われるが、発信される経済政策を巡るメッセージにも注目が集まろう。新エネや半導体など国策関連セクターが盛り上がれば、相場の後押しとなりそうだ。
経済指標では、10日に中国10月物価統計、11月9日~15日の期間に同金融統計が発表される予定。10月31日発表の同製造業・非製造業PMIはともに市場予想を下回った。背景には①資源高による企業収益の悪化で受注が伸び悩んだこと、②電力制限が生産の足かせになったこと、③新型コロナの感染再拡大で移動制限が広がり交通運輸や飲食の景況感を下押ししたことなどがあったようだ。低調なPMIを受け景気減速に対する市場の警戒感は強まっており、内容次第では景気対策への期待も高まりやすい状況と思われる。
11日の「独身の日」前後はネット通販が盛り上がる季節となる。今回はアリババ集団(09988)が同社のインターネットプラットフォームに出店する企業に「二者択一」を強要する行為が独占禁止法に違反したとして処分されてから初めての開催となる。業界の勢力図が変わる可能性もあり、各社の販売データに注目が集まりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
今週の主なスケジュール
8日
APEC閣僚会議(9日まで、オンライン)
中国共産党第19期中央委員会第6回総会(6中総会)(11日まで)
10日
10月の中国消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)
11日
APEC・CEOサミット(12日まで、オンライン)
中国で「独身の日」ネット通販バーゲンセール
12日
APEC首脳会議(オンライン)