13日の香港株式市場でハンセン指数は反落した。終値は前週末比392.10pt(1.49%)安の25,813.81ptと、前週末に回復した心理的な節目の26,000ptを再び割り込んだ。中国当局によるネット企業などへの規制強化懸念が再燃し、幅広い銘柄に売りが出た。ただ、石油株などには押し目買いも入り、指数の下値は限られた。香港上場のハイテク関連銘柄で構成する「ハンセンテック指数」の終値は2.27%安の6,595.03ptだった。中国電子商取引(EC)最大手アリババ集団(09988)も4%超下落した。中国当局が、傘下の金融会社であるアント・グループに支付宝(アリペイ)から消費者金融を分割するよう要求したと伝わり、売り材料になった。半面、中国石油天然気(ペトロチャイナ、00857)が急伸した。中国と香港、マカオの金融商品の相互取引が10月に解禁になることを受け、両地の銀行株にも買いが入った。香港のメーンボード(東証1部に相当)の売買代金は1503億香港ドルと、前週末(1498億香港ドル)からやや増えた。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで16億6600万香港ドルの売り越しだった。
13日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発し、前週末比261ドル91セント(0.8%)高の34,869ドル63セントで終えた。直近の5営業日で836ドル下げた反動で、値ごろ感からの買いが優勢となった。原油先物の上昇で石油株が上げたほか、資本財や金融など景気敏感株の一角が買い直された。ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落し、前週末比9.912pt(0.1%)安の15,105.582ptで終えた。
本日の香港株式市場は一進一退の展開か。前日の米国株式市場でダウが上昇した流れを引き継ぎ、高く始まると見られる。ただ、中国当局の規制強化懸念が再燃し、ネット株は売り圧力に押される地合いを強いられそうだ。
(マーケット支援部 床井)
好悪材料が入り混じり、上値の重い展開か
13日の中国・上海株式市場は3日続伸した。上海総合指数の終値は前週末比12.2620pt(0.33%)高の3,715.3723ptで、前週末に続いて約6年1カ月ぶりの高値を更新した。午前は前週末の終値近辺で方向感を欠いたが、中国当局による景気刺激策への期待は根強く、午後に入り買いが優勢になった。上海と深セン市場の売買代金は合計で1兆4632億元と、節目の1兆元を39日連続で上回った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで38億2500万元の売り越しだった。個別では、万華化学集団(ワンファ・ケミカル、600309)、新疆特変電工(TBEA、600089)、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、宜賓五糧液(ウーリィアンエー・イービン、000858)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は上値の重い展開か。景気対策に対する期待感が根強くも、ネット企業への締め付けが投資家心理に大きく影響を与えている。全体としては上値の重い展開となろう。
(マーケット支援部 床井)