22日の香港株式相場は続落した。ハンセン指数の終値は前日比179.24pt(0.62%)安の28,309.76ptと、5月17日以来およそ1カ月ぶりの安値を付けた。時価総額の大きい中国ネット株が軒並み下落し、指数を押し下げた。アジア時間22日の米株価指数先物が軟調に推移すると、香港市場にも売りが波及し、ハンセン指数は引けにかけて下げ幅を広げた。ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は大幅に続落し、前日比1.80%安だった。半面、原油高を受け、石油関連株が軒並み大幅高となった。香港メーンボードの売買代金は1413億香港ドルと、前日から1割程度減った。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで9億2500万香港ドルの買い越しだった。
22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比68ドル61セント(0.2%)高の33,945ドル58セントで終えた。22日午後の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言で早期利上げを懸念させる発言がなく、株の買い安心感につながった。また、米長期金利の指標となる10年物国債利回りは一時1.46%と前日から低下したが、償還までの期間が短い中短期債利回りも低下し、利回り曲線の平たん化に歯止めがかかったことも投資家心理を支えた。ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比111.788pt(0.8%)高の14,253.268ptとほぼ1週間ぶりに過去最高値を更新した。
本日の香港株式市場は反発か。前日の米株式市場でハイテク株を中心に買われた流れで買いが先行しそうだ。ハンセン指数は節目の29,000pt回復を目指す展開となろう。
(マーケット支援部 床井)
続伸か、ストックコネクトを通じた資金流入にも期待
22日の中国・上海株式相場は続伸した。上海総合指数の終値は前日比28.2294pt(0.79%)高の3,557.4120ptと、11日以来およそ1週間半ぶりの高値を回復した。前日にさえなかった大型株に押し目買いが入った。海外商品相場の上昇を受けて石油株が軒並み高となったのをはじめ、資源・素材株が買われ指数を押し上げた。一方でハイテク株は売られ、上海の新興企業向け市場「科創板」の50銘柄で構成する「上証科創板50成分指数」の終値は同0.31%安の1,523.3628ptだった。上海・深セン両市場を合わせた売買代金は1兆113億元と前日(1兆142億元)からやや減ったが高水準だった。香港から中国本土に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで24億1300万元の売り越しだった。個別では、江蘇恒瑞医薬(ジャンスー・ハンルイ・メディシン、600276)、隆基緑能科技(ロンジ・グリーン・エナジー・テクノロジー、601012)、美的集団(ミデア・グループ、000333)などが買い越しとなり、貴州茅台酒(グイジョウ・マオタイ、600519)、三一重工(サニー・ヘビー・インダストリー、600031)などが売り越しとなった。
本日の中国本土株式市場は続伸か。前日の米国株式市場の上昇を引き継ぎ、高く始まるとみられる。ストックコネクトを通じた資金流入にも期待したい。
(マーケット支援部 床井)