春節休暇明けの香港市場は上値を試す展開か。世界的な株高と中国における春節期間中の好調な消費動向が香港市場でも投資家心理の追い風となりそうだ。
15日のフランクフルト株式市場で、ドイツ株式指数(DAX)は3日続伸し、終値ベースで最高値を更新。米国の追加経済対策への期待感から欧州各国市場でも買いが広がった。
中国では春節連休期間中の映画興行収入が好調だったと伝わった。今年の春節は新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念される状況の下、各地方政府が帰省自粛を呼び掛け、居住地での年越しを求めたが、これが追い風となり、興行収入は3日間連続で1日当たり10億元を超過。市場にはコロナ禍以前の2019年の記録(59億人民元)を上回る可能性が高いと期待する向きもあるようだ。また、金需要の回復も伝わった。宝飾品用の金の最大消費国である中国では、新型コロナウイルス禍で2020年前半の需要は07年以降の最低水準に落ち込んだが、経済復調とともに足元は持ち直しが鮮明になっているもよう。年間で宝飾品が最も売れる春節に入り、現地価格は国際価格に「プレミアム」が上乗せされていると伝わった。
世界的な株高と春節期間中の好調な消費動向は香港市場にとっても好材料として捉えられよう。ハンセン指数は上値を試す展開となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)