2日の米株式相場は3営業日ぶりに反落した。ダウ工業株30種平均は前日比134ドル09セント(0.5%)安の2万7682ドル81セントで終えた。トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染したことが判明し、米政治の不透明感の高まりを懸念した売りが出た。ただ、追加経済対策への期待から景気敏感株には買いが入り、相場を下支えした。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日比251.49pt安の11,075.02ptで終えた。
9/30の発表の9月の中国購買担当者景気指数(PMI)は消費の回復を背景に、製造業、非製造業共に市場予想を上回り、中国の景気回復が順調であることを示したもよう。市場には今後中国政府が金融政策で出口戦略へのシフトを図るとの見方もあるようだが、景気状況を見極めながらの舵取りになると思われ、特に懸念はなかろう。また、国慶節・中秋節連休中の中国国内旅行者数は約5.5億人と、昨年の7.8億人には届かないものの、5月の労働節の祝休日の1.15億人を大きく上回りそうだと伝わっている。旅行や外食関連業種等は人との接触リスクから回復が遅れていたが、足元で回復ピッチが速まっているようで、関連銘柄に注目が集まる場面もありそうだ。しかし、香港の休場中にトランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染したことが判明し、米大統領選を巡る先行き不透明感が一層強まった。トランプ氏の主治医らはトランプ氏が5日にも退院する可能性があると説明するなど容体を巡る情報が飛び交う中、相場は神経質な値動きになる可能性があろう。
(マーケット支援部 床井)
5日は中国本土市場(上海、深セン)が休場。9日に取引を再開する予定
(マーケット支援部 床井)