29日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.85%安の23,275.53ptだった。中国企業指数は1.09%安の9,281.52pt。ハンセン指数は高く始まったが、ほどなくマイナス圏に沈むと、徐々に下げ幅を拡大した。序盤は前日の米株高が好感されたほか、指数は約4カ月ぶりの安値圏とあって、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻す動きも見られたが、積極的な買い材料が見当たらない中、10月1日から始まる4連休を前に持ち高調整の売りが出て相場の重しとなった。また、30日の中国9月製造業購買担当景気指数(PMI)の発表を控え、様子見ムードも広がったもよう。中国本土から香港株に投資する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は、国慶節の休場を10月1日に控えて休止した。
29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落し、前日比131ドル40セント(0.5%)安の 27,452ドル66セントで終えた。欧米で新型コロナウイルスの感染が広がる中、金融株やエネルギー株が売られて相場を押し下げた。ダウ平均は前日までの3営業日で820ドル上昇しており、29日夜に米大統領選候補の討論会を控え、積極的な買いは入りにくかった。ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、前日比32.28pt(0.3%)安の11,085.25ptで終えた。
本日の香港市場は、米国株や原油先物相場が下落したことを受けて売りが先行しそうだ。取引開始前に発表される中国9月PMIや日本時間午前中の米大統領選に向けたテレビ討論会を受けてマーケットが上下に振れる可能性もあろう。一方で連休を控えていることで引き続き様子見ムードの強まる可能性もあろう。
(マーケット支援部 床井)
大型連休を控え様子見ムードの強い展開か
29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日ぶりに反発。終値は前日比0.21%高の3,224.36ptだった。深セン成分指数も1.10%高の12,900.70ptと4営業日ぶりに反発した。上海総合指数は高く寄り付いた後、終始プラス圏でもみ合った。前日まで3営業日続落し、連日で7月27日以来、約2カ月ぶりの安値を更新した後とあって、買い戻しが優勢となる中、中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が今年10月26-29日に開催されると伝わり、政策期待も相場を支えた。もっとも、10月1日から始まる国慶節の大型連休を前に手控えムードが漂い、上値追いの動きは限られ、3,240pt付近で伸び悩んだ。香港から中国本土に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、成約ベースで9400万元の売り越しだった。個別では、格力電器(000651)、京東方科技(000725)などが買い越しとなり、ラックスシェア(002475)、貴州茅台酒(600519)、中国中免(601888)、伊利実業集団(600887)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場は様子見ムードの強い展開か。大型連休を控えて動きづらい展開となりそうだ。
(マーケット支援部 床井)