16日の香港株式市場は4営業日ぶりに小反落。ハンセン指数の終値は前日比7.13pt安の24,725.63ptだった。米大統領選挙前最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表をアジア時間17日未明に控え、内容を確認したいとの様子見姿勢から持ち高調整の売りがやや優勢となった。一方、米ハイテク株の調整が一巡したとの期待から中国の大型ネット株は買われ、下値を支えた。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで18億5000万香港ドルの買い越しだった。
15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比36ドル78セント高の28,032ドル38セントで取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、2023年末まで利上げを見送る方針を示した。物価上昇や景気回復を後押しするとの見方から、景気敏感株を中心に買いが優勢となったが、ハイテク株からは資金が流出し、その影響でダウ平均は引けに掛けて急速に伸び悩んだ。ハイテク株が多いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、同139.86pt安の11,050.47ptで取引を終えた。
本日の香港市場でハンセン指数は一進一退の展開か。FRBのゼロ金利政策が長期にわたって継続するとの見方は香港市場でも投資家心理の支えとなろう。もっとも、米国市場では米ダウ工業株30種平均は取引終了にかけて上げ幅を縮小し、ナスダック総合株価指数は下落しており、上値を追う動きは限定的となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
手掛かり材料に乏しい中、個別銘柄の選別物色中心の展開を想定
16日の中国本土株式市場は4営業日ぶりに反落。上海総合指数の終値は前日比11.7551pt安の3,283.9244pt、深セン成分指数の終値は同132.176pt安の13,011.281ptだった。前日発表の中国の主要な経済統計は良好な結果となり、中国景気の回復観測が強まった。ただ、新規の材料に欠けるなかで上海総合指数は前日までに3日続伸して節目の3,300ptに迫っていたこともあり、目先の材料出尽くし感から利益確定目的の売りが優勢となった。上海と深センの売買代金の合計も6842億元と、連日で1兆元を下回った。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで7億4200万元の買い越し。個別では、宜賓五糧液(000858)、長春高新(000661)、順豊HD(002352)、江蘇恒瑞医薬(600276)、恒生電子(600570)などが買い越しとなり、ラックスシェア(002475)、格力電器(000651)、貴州茅台酒(600519)、中国中免(601888)、伊利実業集団(600887)、三一重工(600031)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場は方向感に乏しい展開か。手掛かり材料に乏しい中、個別銘柄の選別物色中心の展開となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)