3日の香港株式市場でハンセン指数は3日続落。終値は前週末比137.22pt安の24,458.13ptと、6月30日以来およそ1カ月ぶりの安値を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大や米中対立の先鋭化への懸念が根強く、売りが優勢となったほか、昼休み時間中に予想を下回る中間決算を発表した英金融HSBCが急落したことも投資家心理を冷やした。香港のメーンボード(東証1部に相当)の売買代金は前週末(1191億香港ドル)比約1割弱増の1304億香港ドル。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで47億1100万香港ドルの買い越しだった。
3日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比236ドル08セント高の26,664ドル40セントで取引を終えた。主力ハイテク株がM&A(合併・買収)などを材料に買われ、相場をけん引。追加の米経済対策の協議が進展するとの期待や米国でコロナ感染の鈍化が意識されたことも投資家のリスク選好姿勢を強めた。
本日の香港市場でハンセン指数は反発か。ナスダック総合株価指数が過去最高値を付けるなど、堅調展開となった米国市場の流れを受け、香港市場も買い先行のスタートが予想される。ハンセン指数は足もとの下げでPBRが1倍を割り込んでおり、そろそろバリュエーション面での割安感も意識されるところと思われる。買戻し優勢の展開となりそうだ。
(マーケット支援部 井上)
こじっかりの展開か。海外投資家の売買動向がポイントに
3日の中国本土株式相場は続伸。上海総合指数の終値は前週末比57.9593pt高の3,367.9658pt、深セン成分指数の終値は同326.679pt高の13,964.561ptだった。7月の財新中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が52.8と市場予想を大幅に上回り、9年6カ月ぶりの高水準となったことを受け、中国景気回復への期待が高まり、投資家心理が改善。大引けにかけてハイテク株に買いが入ると指数も上げ幅を広げ、この日の高値圏で引けた。売買代金は上海と深センで合計1兆3339億元。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで1億9500万元の売り越しだった。個別では、格力電器(000651)、貴州茅台酒(600519)などが買い越しとなり、ラックスシェア(002475)、歌爾(002241)、宜賓五糧液(000858)、ハイクビジョン(002415)、中国中免(601888)、江蘇恒瑞医薬(600276)、伊利実業集団(600887)などが売り越しとなった。
本日の中国本土市場はこじっかりの展開か。深セン成分指数と深セン創業板指数が7月中旬の高値を窺う動きとなっているが、背景には世界的なハイテク株高の流れがあると思われる。ストックコネクトを通じた海外投資家の売買動向は3日連続売り越しとなってはいるものの、その動向次第では一段高も期待できそうだ。
(マーケット支援部 井上)