3日の香港株式相場は3日続伸。ハンセン指数の終値は前日比248.93pt高の25,373.12ptと、3月10日以来4カ月ぶりの高値を付けた。取引開始後に発表された6月の財新非製造業PMIは58.4と、10年2カ月ぶりの高水準だった。2日に発表された6月の米雇用統計も改善しており、米中の良好な経済指標を好感した買いが優勢となった。ただ、短期的な相場の過熱を警戒した売りも出て、大引けにかけては伸び悩んだ。中国本土から香港株に投資するストックコネクト・サウスバウンド取引は、成約ベースで34.17億香港ドルの買い越しだった。
3日の米国市場は独立記念日の振替休日で休場だった。
本日の香港市場でハンセン指数は戻りを試す展開か。中国政府は香港の反体制活動を禁じる「香港国家安全維持法」を6月30日に施行したが、目先の悪材料出尽くし感から先週のハンセン指数は週間(6月28日~7月3日)で3.35%上昇した。今週は8日に本土からの入境者に対する規制措置が撤廃される予定となっており、本土から多くの観光客が香港を訪れると期待される。香港市場は株価の回復も遅れていただけに、今後の上昇が期待されよう。
(マーケット支援部 井上)
堅調展開を予想。9日発表予定の6月中国PPIの回復が企業業績改善期待に繋がるか
3日の中国株式市場は続伸。上海総合指数の終値は前日比62.2433pt高の3,152.8126pt、深セン成分指数の終値は同163.776pt高の12,433.264ptと、それぞれ年初来高値を更新した。中国内外の景気回復や海外からの資金流入、中国当局による景気刺激策などへの期待が根強く、相場の先高観が強まった。上海総合指数は朝方に心理的な節目の3100pt台を回復し、大引けにかけて上げ幅を拡大。この日の高値で引けた。香港から中国本土株に投資するストックコネクト・ノースバウンド取引は、合わせて成約ベースで131.94億元の買い越し。個別では、ラックスシェア(002475)、貴州茅台酒(600519)、中国中免(601888)、伊利実業集団(600887)、三一重工(600031)、江蘇恒瑞医薬(600276)などが買い越しとなり、宜賓五糧液(000858)、格力電器(000651)などが売り越しとなった。
本日の中国株式市場は先週末に引き続き堅調な展開を想定。6月の中国製造業PMIでは工場出荷価格の上昇が確認されており、今週9日に発表予定の6月の中国生産者物価指数(PPI)は前月比でマイナス幅の縮小、または5カ月ぶりの上昇が見込まれる。PPIは早晩、前年比でもマイナス幅が縮小すると思われることから、企業業績の改善期待に繋がりそうだ。
(マーケット支援部 井上)